ワニやヘビは飼えるの?「特定動物」のルールを徹底解説!

今回は、「危険な動物」の飼育や移動に関するルールについて解説します。2025年11月現在、危険な動物といえば”熊🐻”ですが、「ヘビが脱走した!」などとニュースで時々話題になりますね。

「かっこいいから飼ってみたい!」と思う方もいらっしゃると思いますが、実は法律で非常に厳しく管理されています。もし違反すると、重い罰則があるのをご存じですか?今回は、実際に行政職員として特定動物の許可を出していた経験も備える行政書士の視点から「特定動物」についてお話しします。

1. 特定動物とは?

「特定動物」とは、人の生命や身体、財産に害を加えるおそれがある動物のことです。 具体的には、以下のような動物が含まれます。

  • 哺乳類: トラ、クマ、カバ、キリン、ニホンザル、オオカミなど
  • 鳥類: ダチョウ、タカ、ワシ、コンドルなど
  • 爬虫類: ワニ、カミツキガメ(特定外来生物は除く)、ニシキヘビ、マムシなど

これらは「動物愛護管理法」という法律で指定されており、約650種が対象で、環境省がリストを出しています。
つまり、犬や猫とは違い、飼うためには特別な許可が必要です。

2. 現在の特定動物の飼育数

日本国内でどれくらいの特定動物が飼われているのでしょうか? 環境省のデータからグラフを作成してみました。

※環境省HP「統計資料 「動物愛護管理行政事務提要から作成

令和6年時点で約14,000頭となっていますが、令和2年から令和3年にかけて大幅に減少していることにお気づきかと思います。2020年(令和2年)6月から法律が厳しくなり、愛玩目的(ペットとして)の新たな飼育は禁止されました。現在、新たに許可を取れるのは、動物園や水族館、研究施設などに限られています。ただし、法改正前から飼っている個体は、許可を取り続ければ飼育可能です。

また、グラフからは、爬虫類の頭数が激減していますが、哺乳類(鳥類も)はほとんど減っていないことにお気づきでしょうか。これは特定動物を愛玩目的として爬虫類を飼われている方はかなり多く、哺乳類は従来からほとんどが動物園や研究施設に飼育されているためであると考えられます。とても面白い考察ができるグラフですね!

3. 飼育や移動をするための行政手続き・根拠法令

特定動物を扱うためのルールは、「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)」に基づいています。必要な手続きは非常に厳格です。

①飼養・保管の許可

ただ「飼いたい」と言っても許可は降りません。都道府県(または政令市)の許可が必要です。具体例を3つ挙げると、以下の許可基準があります。

  • 逃げ出さない頑丈な檻(おり): 「逸走防止」のための基準を満たした施設が必要です。
  • マイクロチップの埋め込み: 個体を識別するために義務付けられています。
  • 標識の掲示: 「ここに危険な動物がいます」と誰にでもわかるようにしなければなりません。

②移動の通知・許可

「引っ越しをする」「動物病院に連れて行く」といった場合でも、勝手に移動させることはできません。都道県等に申請する必要があります。私は都道府県の行政機関に出向していたこともあり、この業務に携わりましたが、意外と移動の件数の多さとその移動させる動物種に驚いた覚えがあります。

  • 管轄区域外への移動: 事前に、出発地と到着地の両方の自治体に届け出や許可申請が必要です。
  • 移動用の檻: 移動中も絶対に逃げ出さない専用の檻が必要です。

これらの手続きを怠り、無許可で飼育や移動をすると、「6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金」という重い刑罰が科される可能性があります。

4. 飼育や移動時に発生する危険なこと

なぜ、これほど厳しいルールがあるのでしょうか?それは、ひとたび事故が起きれば取り返しがつかないからです。

  • 脱走事故: 鍵のかけ忘れや、老朽化によって檻が壊れて逃げ出すリスクがあります。過去には、アパートから大型のヘビが逃げ出し、大騒ぎになったニュースもありました。
  • 人身事故: 飼い主自身が噛まれたり、襲われたりして死亡する事故も起きています。また、近隣住民に危害を加える可能性もあります。
  • 災害時の避難: 大きな地震や水害が起きた時、犬や猫のように一緒に避難所へ逃げることはできません。

「かわいい」「かっこいい」だけでは済まされない、命に関わる責任が伴うのです。特定動物は、歴史的に生活を共にしてきた犬や猫とは違って、本来人間に飼育される動物ではありません。逃走(闘争)本能に従うことを前提とする飼育環境が必要です。

5. まとめ:特定動物にも優しい環境作りのために

ここまで読んで、「特定動物の飼育ってすごく難しそう…」と思ったかと思います。その通り、安易な気持ちで飼育することはNGです!(愛玩動物としては、既に飼育は禁止されていますが)また、動物側に立ってみると、飼育される環境が適切でないと、ストレス負荷が大きく、すぐに死んでしまうケースも多いです。

つまり、行政が求める基準をしっかり満たす環境を作り、複雑な申請書類をスムーズに行うことが重要です。

弊社代表は獣医師免許を持ち、特定動物の許可申請を処理していた行政職員の経験もある行政書士です。動物と人が安全に共生できるよう、法律の面から以下のようなサポートを行っています。

  • 複雑な申請書の作成: 法律の条文に沿った正確な書類を作ります。
  • 飼育施設の図面作成: 檻の強度や鍵の構造など、基準を満たしていることを証明する図面を作成します。
  • 役所との事前相談: スムーズに許可が降りるよう、保健所や動物愛護センターと交渉を行います。

まずはお気軽にお問い合わせください。

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